「AMH が 0.8 ですね」

その瞬間、クリニックの待合室の空気が変わった気がしました。

医師は特に動揺せず淡々と説明してくれたけど、私の頭の中ではアラームが鳴り響いていました。

ネットで「AMH低い」と検索したら、絶望的な情報ばかり。「低いと妊娠できない」「人工授精の回数制限に引っかかる」...

でも、私はその後 それでも妊娠できました

AMH 値とは何か。そして「低い」とは

卵巣予備能を示す値。卵子がこれからどのくらい確保できそうか、のざっくりした目安です。

30代前半なら 2.0〜3.0 が目安。私の 0.8 は「年齢の割に低い」という意味。

数字で言うと「卵巣年齢が実年齢より老けてる」ということになります。

妊娠率は年齢とともに落ちる

医学的な事実を淡々と書くなら:

女性の年齢 自然妊娠の難易度 流産のリスク
20代前半 5%以下 低い
30代前半 約15% 緩やかに上昇
30代後半 約30% 顕著に上昇
40代以降 約64% 50%以上

表で見ると「うん、そうだろうな」という感覚ですが、自分の身に降りかかると全く違う。

体外受精でも変わらない

体外受精なら大丈夫、という幻想がありました。

でも実際には:

  • 30代後半:妊娠率は約 40%
  • 40代:27.1%
  • 43歳以上:13.5%

お金と時間をかければ、生物学的な限界まで補完できるわけではない。

実は、この医学的な数字と同じくらい大変だったのが、採卵周期の心理的な負担です。「時間がない」という焦燥感、仕事との両立、メンタルの管理...詳しくは「体外受精のスケジュールが予測不能な理由。採卵周期に仕事を止められない私の工夫」で書いています。

私の決断「ステップダウン」

AMH 0.8 と宣告された時、医師は「次の採卵も視野に」と言いました。

数字だけを見れば「卵子が減ってる、急いで採卵しろ」という解釈もできます。

でも私が考えたのは違うことでした。

「高いお金を払えば授かる、という保証はない」

それを体験で知ってました。

採卵・移植 4 回で授からず、人工授精 3 回目で娘を授かった第一子の経験が、その時に活きた。

33歳の今、思うこと

AMH 0.8 という数値は、確かに「卵巣予備能が低い」を示します。

でも、その数値が「絶対」ではない、ということを学びました。

グレードの低い胚でも出産率は 30% あるし、卵子が少なくても妊娠することはできる。

二人目妊活を始める時、私は「自分の体に合った方法を選び直す」という決定をしました。

それが正解かどうかは、まだわかりません。

でも、データに支配されるのではなく、データを参考にしながら自分たちで決める。

その余裕を持つことが、30代後半の妊活には必要な気がします。